studio yumakano

PLY room|積層の部屋

PLY room|積層の部屋

築10年という比較的新しい戸建住宅の一室の改修計画。 いわゆる「普通」の和室を、図書館のような開かれた部屋、家族のみならず近隣の住民や友人を招いてワークショップが出来る楽しい客間にして欲しいという依頼。 経年変化によるダメージも少なく祖父の部屋だったという事もあり、出来るだけ「新しさ」による違和感を出さないよう壁はそのままで天井と押入れ・畳を取り払い、本棚、床のみを増築した。 床に350mmの段差を設けることで、本棚上部まで手が届くようにし、床下に収納を確保、腰かけることで縁側のような機能も持たせた 。本棚は隣のリビングルームと引き戸で繋がっている部分の裏板は設けず、側板をずらす事で視線を遮りながらも人の気配を感じさせ、リビング側からの使用も可能とした。 鏡台や椅子など、以前この部屋で使われていた位置に設置し、床を上げた350mm分カットした。 部屋半分が床に埋まっているかのような視覚的面白さを表現し、床が上がった断面もシナ合板の断面を積層し、本当に床が積み重なったかのようにデティールを工夫。
以前の部屋の雰囲気を大切に残しつつ、洋室のような和室のような可能な限り自由に使える空間を目指した。改修によってまったく新しい部屋に生まれ変わるのではなく、家の歴史と共に家族の記憶もこの部屋に積層されればと思う。

Construction Period : 2012.7-2013.1
Design : Yuma Kano
Site Area : Setagaya, Tokyo
Principle Use : House
Total Floor Area : 18.00m2
Structure : wood
Photo : Satoru Ikegami